閏秒と閏日(閏年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 21:49 UTC 版)
閏秒と閏日(閏年)は全く無関係である。閏秒はLOD(1日の長さ)が一定ではない(すなわち地球の自転が一定ではない)ことにより生じる、原子時計とのズレの調整のためのものである。もし閏秒による時間調整がなければ、約12万年後には、昼夜の逆転があり得る(LODが86 400秒に比べて丁度1ミリ秒だけ長い状態が継続すると仮定すると、12時間 × 3600秒 / (0.001秒×365.2422日) = 118 278年となる)。 これに対して閏日(閏年に挿入される2月29日)は、地球の公転周期が約365.2422日と、365日に比べて0.2422日だけ長いことを調整するためのものである。閏日(閏年)を設けないとすると、0.2422日 × 750年 = 182日であるから、750年後にはカレンダー上は1月なのに、季節は7月というズレが起こってしまうのである。 このように閏秒と閏日(閏年)、さらに閏月は全く関係のない現象であるのに、同じ名前(たとえば、日本語では「閏」、英語では "leap" )を使っているのは、暦を調節する事象という類似性によるものに過ぎない。なお、英語の "leap" は、平年では1日ずつずれる曜日と月日の対応が、閏日により閏年には2日ずれる(飛ぶ)ということに由来する。「閏」は余分の、という意味であり閏月に由来する。なお英語ではこれらによる暦の調整を intercalation と言う。
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