長鏡筒望遠鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/09 04:44 UTC 版)
17世紀から18世紀前半にかけて、高倍率の望遠鏡開発が進められたが、いいものはできなかった。望遠鏡の倍率を上げるためにレンズを巨大化すると、画像にハロー(光輪)が生じて画質が低下するためである。人々は、ハローの原因が、光の屈折率が波長ごとに異なるため、すなわち色収差によるものであることを突き止めた。そして、色収差を悪化させずに観察対象の大きさを2倍にするためには、焦点距離を4倍にしなければならないことも理解した。 これを解決するため、ポーランドの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウスは、150フィート (46 m)の鏡筒を持つ天体望遠鏡を作っている。(このヘヴェリウスの望遠鏡も、完全な鏡筒を持っているわけではないので、空気望遠鏡とされる場合もある。)しかし、このような鏡筒を支えるためには、巨大な柱とクレーンが必要だった。この構造では、望遠鏡の向きを大きく変えることができず、微風でも大きく振動し、時には壊れてしまうこともあった。
※この「長鏡筒望遠鏡」の解説は、「空気望遠鏡」の解説の一部です。
「長鏡筒望遠鏡」を含む「空気望遠鏡」の記事については、「空気望遠鏡」の概要を参照ください。
- 長鏡筒望遠鏡のページへのリンク