野生動物の雑食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 05:25 UTC 版)
基本的に、草食は肉食より消化が難しい。組織が硬い上に、分解困難な成分が多いためである。逆に、自然界での現存量では、圧倒的に植物が多い。 日本の大型哺乳類では、純粋の肉食のものはほとんどいない。タヌキ、テンは果実を多く食べる。クマは基本的に肉食動物だが、日本のクマ(北海道のヒグマと本州と四国のツキノワグマ)はそれほど肉に依存していない。逆に草食動物では、イノシシはミミズやサンショウウオなど小動物をしばしば捕食する。 日本列島のように狭い生息域では、純粋に肉食の生活を維持するのは困難であり、そのような場合、肉食性の動物が植物性の餌とする対象は、まず果実である。果実は、種子運搬の代償として植物の方から提供している面があり、植物組織の中ではとりわけ消化しやすい。つまり、肉食動物のような、草食動物としての適応をもたないものも利用可能である。したがって、これを取ることで雑食生活をするものが多い。
※この「野生動物の雑食」の解説は、「雑食」の解説の一部です。
「野生動物の雑食」を含む「雑食」の記事については、「雑食」の概要を参照ください。
- 野生動物の雑食のページへのリンク