重力ポテンシャルエネルギーとしての高度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/18 03:25 UTC 版)
「スカラーポテンシャル」の記事における「重力ポテンシャルエネルギーとしての高度」の解説
詳細は「重力ポテンシャル」を参照 1つの例は地表近くの(ほぼ)一様な重力場である。これはポテンシャルエネルギー U = m g h {\displaystyle U=mgh} を持つ。Uは重力ポテンシャルエネルギーでhは地表上の距離である。これは等値線図上の重力ポテンシャルエネルギーは高度に比例することを意味する。等値線図においては、高度の2次元負勾配は2次元ベクトル場であり、このベクトルは常に等値線に対して垂直であり重力の方向に対しても垂直である。しかし、等値線図において丘陵地帯となっているところではUの3次元負勾配は常に重力の方向F真下に向いている。しかし、丘を転がる球は丘の表面の垂直力により真下に直接移動することはできず、丘表面に垂直な重力の成分は相殺される。球を動かすために残る重力成分は表面に平行である。 F S = − m g sin θ {\displaystyle F_{S}=-mg\ \sin \theta } θは傾きの角度。重力に垂直なFSの成分は F P = − m g sin θ cos θ = − 1 2 m g sin 2 θ . {\displaystyle F_{P}=-mg\ \sin \theta \ \cos \theta =-{1 \over 2}mg\sin 2\theta .} となる。地表に平行なこの力FPはθが45度のとき最大となる。 等値線図上の等値線間の高度の等間隔をΔhとし、2つの等値線間の距離をΔxとすると以下のようになる。 θ = tan − 1 Δ h Δ x {\displaystyle \theta =\tan ^{-1}{\frac {\Delta h}{\Delta x}}} よって F P = − m g Δ x Δ h Δ x 2 + Δ h 2 . {\displaystyle F_{P}=-mg{\Delta x\,\Delta h \over \Delta x^{2}+\Delta h^{2}}.} しかし、等値線図上では勾配はΔxに反比例し、FPと同じようではない。等値線図上の高度は正確には2次元ポテンシャル場ではない。力の大きさは異なるが、力の方向は等値線図でも等値線図で表される地表の丘陵地帯でも同じである。
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