配偶行動に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 14:54 UTC 版)
雄は雌の成熟前から雌の網に居候し、交接のタイミングを待つ。交接の80%以上は雌の最終脱皮をしている間に行われ、それ以外では雌の摂食時に行われる。これらの時期は、雌の攻撃性が弱くなっているため、雄も安全に交接を行える。 他方で複数の雄と交接した雌では、その卵塊の80%が最初に交接した雄の精子で受精したものであることがわかっており、雌が成体になる最終脱皮を交接の機会とすることはその意味でも有効である。 雌の網には複数の雄が見られるが、これらの雄の間で闘争が行われることも知られる。先入の雄はそれ以降に侵入しようとする雄を排除しようと行動し、体格が違う場合は大きい方が勝つ。同程度の場合、闘争が激化し、噛み付くことで足を奪われる雄が珍しくない。闘争の結果振り落とされた雄が網に引っかかり、それを雌が食べてしまう例も見られる。 またジョロウグモでは、交接した雄がそのまま網に居残ることが知られる。これはより多くの子孫を残すため、交接相手の雌と他の雄との交接を防ぐ目的での行動と考えられている。同属の別種では雄は1頭の雌との交接で全精子を消費することが知られている。本種もそうであれば、交接した雄が他の雌を探しに行く意義はなくなる。
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