遺伝子を介さない作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 13:55 UTC 版)
「ステロイド系抗炎症薬」の記事における「遺伝子を介さない作用」の解説
アラキドン酸カスケードにおいてホスホリパーゼA2の抑制によりアラキドン酸遊離を阻害し、プロスタグランジンやロイコトリエンの産生を抑制し抗炎症作用を示すことが知られている。 不明な点も多いが、大量療法、ステロイドパルス療法で関与していると考えられている。細胞膜上ステロイド受容体 (mGCR) を介した遺伝子を介さない作用のほか、非特異的な作用もあると考えられており、いずれも抗炎症作用、免疫調整作用などに関与すると考えられている。大量療法やステロイドパルス療法では遺伝子を介した作用では説明ができない速さで効果が発現すること、GRが飽和する量以上投与しても用量依存性に効果が認められることから存在すると考えられている。 用量(目安PSL量)使用法遺伝子を介した作用(GR飽和度)遺伝子を介さない作用少量(7.5mg/day以下) 多くの自己免疫疾患の維持量 +(50%以下) ± 中等量(0.5mg/Kg/day程度) 重篤な臓器障害のない自己免疫性疾患の初期治療 ++(50〜100%) + 大量(1.0mg/Kg/day程度) 重篤な臓器障害のある自己免疫性疾患の初期治療 +++(ほぼ100%) ++ ステロイドパルス療法 生命に危険を及ぼす臓器障害が認められるとき +++(100%) +++
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