道尋ね
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/23 15:25 UTC 版)
従者は、道を尋ねようと言って、在所の者(アイ)を呼び出す。在所の者は、上路越(あげろごえ)という道(親不知の背後の上路山を越える道)が如来のお通りになった道であり、本道であるが、乗り物で通ることはできないと説明する。従者は、百ま山姥にそのことを報告する。すると、百ま山姥は、乗り物を降りて上路越を越えることを決意する。 ツレ「げにや常に承る。西方(さいほう)の浄土は十万億土とかや。是は又弥陀来迎(らいこう)の直路(ちょくろ)なれば、あげろの山とやらんに参り候ふべし。〽とても修行の旅なれば。乗物をば是にとどめ置き。徒歩(かち)はだしにて参り候ふべし。道しるべして給(た)び候へ。 [百ま山姥]まことに、常々伺っているところでは、西方浄土は十万億土のかなたにあるとのことです。しかし、これは阿弥陀如来が来迎される時に通られる善光寺へのまっすぐな道なのですから、上路(あげろ)の山というのに参るべきでしょう。もともと修行の旅なのですから、乗り物はここに留め置き、歩いて参りましょう。道案内をお願いします。
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