過去および今後の軌道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 05:06 UTC 版)
「エレーニン彗星 (C/2010 X1)」の記事における「過去および今後の軌道」の解説
エレーニン彗星は9月10日に近日点を通過し、太陽との距離は約7210万kmであった。分裂後の残骸は10月16日に地球に最接近し、その距離は0.233 auで金星よりも近く、地球から見た相対速度の大きさは23.95 km/s(86000 km/h)だった。2011年3月14日には衝の位置になり、11月22日にも再度衝の位置になった。逆に9月26日には太陽-地球-彗星間の角度が1.9 °とほぼ合の状態になり、この日を含め7月28日から10月10日までは太陽-地球-彗星間の角度が45 °未満で観測に不適な状態であった。 他惑星からの重力の影響を受けて摂動するため、公転周期は不安定である。エレーニン彗星のように軌道離心率が1に近い場合、太陽を中心とする座標よりも太陽系の重心を中心とする座標のほうがより安定して軌道を求められることが分かっている。JPL Horizons On-Line Ephemeris Systemを用いて2010年12月10日から2011年9月7日までの観測記録から軌道を計算すると、2006年10月を境に放物線軌道に近い楕円軌道から双曲線軌道に変化し、それ以降は離心率1.0004の双曲線軌道になると求められる。近日点を通過するより何十年も前までは公転周期が約1000万年、遠日点までの距離が約9万6000 auであったと求められる。
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