返還要求国の管理能力問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 05:32 UTC 版)
「文化財返還問題」の記事における「返還要求国の管理能力問題」の解説
返還要求国の文化財管理能力が疑問視されることもある。現地に残された文化財が破壊・汚損・盗難・散逸などされ、先進国が奪ったもののみが良好な保存状態で現存するというケースがしばしば見られる。もっとも、大英博物館がエルギン・マーブルを損壊したように、先進国にある文化財が必ずしも状態良好ではないことも指摘されている。 この問題に対してペルーは、2011年にエール大学から譲渡されたマチュ・ピチュの文化財を収蔵するため、クスコに新たにカサ・コンチャ博物館(Museo de la Casa Concha)を建造している。この他エジプトはギーザに博物館(en:Grand Egyptian Museum)を建造するなど、受け入れ体制の整備は各国で行われている。 返還された文化財の中では、2006年にウシャク考古学博物館で、アメリカ合衆国からトルコに返還されたリディアの財宝から、「金のヒッポカンポスのブローチ」が盗難にあう事件が起こった。その後、同国の博物館の管理体制を見直したところ、いくつかの盗難事件が発覚している。
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