象徴としてのテュルソス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/08 01:52 UTC 版)
「テュルソス」の記事における「象徴としてのテュルソス」の解説
テュルソスはディオニューソス(バッコス)と、その従者であるサテュロスやマイナデスに関連し、一般的に繁栄、繁殖力、快楽主義、悦楽/楽しみなどを象徴する。特に、ウイキョウが男性器を、松かさが「種」を示しているとしてファルスの繁殖力に関連付けられてきた。テュルソスはバッコス信仰の踊りの際に掲げられる。 エウリーピデースの『バッカイ』では、ディオニューソスの信女に扮したペンテウスがディオニューソスに、次のように尋ねるシーンがある。 ペンテウス「テュルソスを右手に持つほうがよいか、それともこの手か。どちらがいっそう、バッカイらしく見えるだろうか。」 ディオニューソス「右手です。そして右足と同時に振り上げねばならない。」 テュルソスは時に、カンタロスと呼ばれる、ワインを飲むための陶器とも関連付けられる。カンタロスもディオニューソスの象徴とされ、テュルソスとカンタロスは、王笏と宝珠と同様に「男性性と女性性」の組み合わせであるとされる。
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