講和条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/06 18:02 UTC 版)
モスクワ休戦協定の講和条件は1940年のモスクワ講和条約で合意された条件、つまりカレリア、サラそしてフィンランド湾に浮かぶ諸島の割譲に近いものである。この休戦協定ではソ連は新たにペツァモ(現ペチェングスキー)全域の割譲を得た。これにより、フィンランドはニッケル鉱山を失うと共にバレンツ海への出口も失った。さらに、ソ連は、1940年条約で得たハンコ半島の租借権は返上して、かわりにポルッカラの50年間租借権を得た。ポルッカラから首都ヘルシンキは、直線距離で約30kmであり長距離砲で砲撃可能な距離であった。なおポルッカラは1956年にフィンランド統治下に返却された。 他の条件としてフィンランドは、向こう6年間に渡って3億ドル(現在の米ドルで約40億ドル)分の物資をソ連へ賠償することが含まれていた。フィンランドはまた党則を多少変更した後フィンランド共産党を合法化することに同意し、ソ連が当時ファシスト政党と考えていたものを禁止した。さらに、ソ連側は戦争責任があると判断した人物を逮捕し裁判にかけた。この一連の裁判の中でもリスト・リュティのものが最も有名である。最終的にこの休戦協定はフィンランドに自国領土内にいるドイツ軍の退出を強いることになり、結果的に1944年から1945年にかけてのラップランド戦争へと繋がる。
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