言語の歴史的研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 21:19 UTC 版)
言語の歴史的研究を行なう分野を歴史言語学と言う。歴史的研究には、過去の言語で書かれた文字資料が手がかりとなる。とは言え、文字で書くという行為はやや改まった場面でおこなわれるもので、必ずしも話し言葉と一致しているわけではない。また、書き言葉が固定化され、話し言葉の方だけ変化してしまう場合もある。例えば日本語では、明治時代に言文一致が行なわれるまでは、平安時代の言語を基にした文語体が書き言葉として使われていた。英語では、大母音推移によって発音が変化した後も、文字表記は変化させなかったため、綴りと発音との間に大きな乖離が生じた。一方で、文章の中に現れる書き間違いから、当時の発音を知ることもできる。例えば、日本語で過去に「ウルハシ」と書くべきところを「ウルワシ」と書いた例では、当時ハをワと発音するようになっていたことが分かる。
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