装甲兵総監としての復帰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:47 UTC 版)
「ハインツ・グデーリアン」の記事における「装甲兵総監としての復帰」の解説
1943年2月19日、グデーリアンは総統大本営に出頭し、ヒトラーが装甲部隊の管轄を任せる意向があることを伝えられた。グデーリアンは実権を伴わない職となることを危惧し、ヒトラー直属としての地位で装甲部隊を管轄できることを条件とした。交渉は難航したが、最終的にヒトラーはグデーリアンが要求する権限を与えることを了承し、2月28日、グデーリアンは装甲兵総監に任命された。この役職は部隊指揮権を有しないが、国防軍(陸軍及び空軍)および武装親衛隊における装甲部隊の編成・教育・訓練を統括するものであり、装甲部隊には戦車・自動車化歩兵・装甲捜索・対戦車砲・重突撃砲なども含まれていた。その頃、陸軍参謀本部では、ソ連軍の突出部を攻撃する「城塞作戦(ツィタデレ作戦)」が検討されていた。回顧録ではグデーリアンはこの作戦自体に反対したとされているが、実際には戦術面での反対にとどまり、装甲部隊の集中を主張していた。7月に行われたクルスクの戦いにおいて作戦は大失敗に終わり、ドイツの装甲部隊は消耗し尽くし、破局への通を突き進んでいくこととなる。
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