被覆剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 09:32 UTC 版)
水中で使うことの出来る溶接棒や、湿気に強い溶接棒も開発されているが、基本的には被覆アーク溶接に用いる溶接棒の被覆剤(フラックス)は湿気に弱い。フラックスが湿気を含むと、以下の不具合が発生しやすくなる。 アークが不安定になる。 ブローホール(気泡が溶接金属内部にはいってしまう現象)が発生しやすくなる。 溶接金属に水素を含んでしまう。(水素脆性によって割れやすくなる)低水素系は低水素の特性が失われる。 従って、溶接棒は乾燥した貯蔵庫に保管し、使用前に70~100℃で30~60分(低水素系溶接棒は300~400℃で30~60分)乾燥を行ってから使用するのが望ましい。又、低水素系溶接棒は乾燥後直ちに使用しない場合は100~150℃の温度に保たれる保管容器に入れて、適宜取り出して使用するのが望ましい。更に、取り出した後の大気放置時間も制限があり、通常2~4時間である。この制限時間を超えた場合は再乾燥が必要となる。
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