深川検車区行徳分室
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深川検車区行徳分室(ふかがわけんしゃくぎょうとくぶんしつ)は、千葉県市川市にある東京地下鉄(東京メトロ)の車両基地である。東京メトロの車両基地で唯一、千葉県に立地している。
深川検車区行徳分室 | |||||
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撮影当時:行徳検車区
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基本情報 | |||||
所在地 | 千葉県市川市妙典6-16-38 | ||||
座標 | 北緯35度41分 東経139度56分 / 北緯35.69度 東経139.93度座標: 北緯35度41分 東経139度56分 / 北緯35.69度 東経139.93度 | ||||
鉄道事業者 | 東京地下鉄 | ||||
帰属組織 | 車両部 深川車両管理所 - 深川検車区 | ||||
併設区所 | 東西線工務区行徳分室 東西線電機区 東西線信通区行徳分室 |
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最寄駅 | 妙典駅 | ||||
管轄路線 | 東西線 | ||||
管轄車両 | 05系、07系、15000系 | ||||
旧称 | (下妙典留置線)→行徳検車区 | ||||
開設 | 1969年(昭和44年)3月(下妙典留置線) 1981年(昭和56年)8月1日(行徳検車区) |
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車両基地概要 | |||||
敷地面積 | 59,860m2 | ||||
留置線本数 | 10本 1本は車輪転削線兼用[1] |
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検査線本数 | 列車検査線・修繕線 1本 | ||||
洗浄線本数 | 2本 (車両清掃は深川検車区で実施。留置線として使用) |
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その他設備 | 出入庫線 3本 機材線(保守用車留置線) |
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年間検修能力 | 列車検査:2編成/日 車輪転削:約2両/日[1] |
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最大収容両数 | 140両(10両×14本) | ||||
配置両数 | なし(深川検車区に配置) | ||||
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概要
東西線妙典駅東方、江戸川の右岸に位置する。1969年(昭和44年)に帝都高速度交通営団(当時の営団地下鉄)の下妙典留置線として完成、1981年(昭和56年)に行徳検車区として業務を開始した。2009年(平成21年)4月には深川検車区と組織統合され、深川検車区行徳分室となった[2][3]。
当車庫建設にあたっては、隣接して江戸川放水路が流れていることから、水害(洪水・高潮)対策として、約 3 m の盛り土をした[4]。盛り土量は約 22 万 m3にもおよび、千葉県から搬入した[4]。
主な業務は、東西線車両の列車検査(1日2編成施工)と営業線対応、車輪転削である[1]。車輪転削は10両編成のうち1日2両が実施され、18か月(1年半)周期で計画が実施される[1](東西線車両のほか、東葉高速鉄道車両も受託)。列車検査は検査庫のある11番線が優先的に使用されるが、屋根上点検台のある8・9番線も対応している[1]。
入出庫線は当初2本で、本線のB線の下をくぐって妙典駅(旧・下妙典信号所)の中線に至る構造だったが、後に本線B線をアンダークロスせずに妙典駅に至る線が1本増設された[1]。廃車車両の解体は当車両基地内で行われていた。
構内
東側(江戸川寄り)から[1]
- 1番線 - 留置線
- 2番線 - 留置線。車輪転削庫を挟み、2B番線まで伸びている[1]
- 3番線 - 留置線(有効長が7両分と短く、通常の車両留置には使用しない[1])
- 4番線 - 機材線(保守用車留置)
- 5番線 - 留置線
- 6番線 - 留置線
- 7番線 - 留置線
- 8番線 - 留置線 - 機材線(保守用車留置)として8B番線まで伸びている[1]
- 9番線 - 留置線(8・9番線間には屋根上点検台[1])。10番線は欠番
- 11番線 - 列車検査庫、奥には修繕設備としてリフティングジャッキを設置[1]
- 12番線 - 留置線
- 13番線 - 留置線
- 14番線 - 留置線
- 15番線 - 留置線(旧洗浄線)
- 16番線 - 留置線(旧洗浄線)。さらに西側には機材線(保守用車留置)がある
沿革
- 1969年(昭和44年)3月 - 下妙典留置線完成[5]。
- 1981年(昭和56年)8月1日 - 行徳検車区発足[5]。
- 1997年(平成9年)3月 - 車輪転削業務を深川検車区に移管[5]。
- 2002年(平成14年)6月 - 車両清掃を深川検車区に移管[5]。
- 2009年(平成21年)4月1日 - 深川検車区に組織統合され、深川検車区行徳分室となる[3]。
- 2013年(平成25年)11月 - 車輪転削業務を深川検車区(本区)から再度行徳分室に移管[6]。
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l 交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』2021年12月号シリーズ車両基地 Vol.86「東京地下鉄 深川検車区」pp.54 - 61。
- ^ 東京地下鉄「東京メトロハンドブック2009」参照。
- ^ a b ネコ・パブリッシング『公式パンフレットで見る東京地下鉄車両のあゆみ - 1000形から1000系まで」p.264。
- ^ a b 帝都高速度交通営団『東京地下鉄道東西線建設史』pp.540 - 542。
- ^ a b c d 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2005年7月臨時増刊号特集『東京地下鉄』pp.60 - 61。
- ^ 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2016年12月臨時増刊号特集『東京地下鉄』p.70。
参考文献
- 帝都高速度交通営団「東京地下鉄道東西線建設史」 - メトロアーカイブアルバム(公益財団法人メトロ文化財団)
- (行徳車庫に関するページ):p.18・28・29・540 - 542・767 - 773
- 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」
- 2005年3月臨時増刊号「特集:東京地下鉄」
- 交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』
- 2021年12月号シリーズ車両基地 Vol.86「東京地下鉄 深川検車区」pp.54 - 61
関連項目
- 深川検車区行徳分室のページへのリンク