蘇芳地金銀絵箱(すおうじきんぎんえのはこ)
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「正倉院」の記事における「蘇芳地金銀絵箱(すおうじきんぎんえのはこ)」の解説
脚付きの箱であり、蓋、本体に金と銀で宝相華模様が描かれている。30.3x21.2x8.6cm。箱の中は淡い桃色に彩色され、白の花弁が描かれ、丁寧な造りとなっている。このような箱は献物箱と呼ばれ、仏に供える供物を入れるのに用いられた。正倉院にはこのような献物箱・机が数十点伝えられており、その代表がこの蘇芳地金銀絵箱である。底の部分に「東小塔」と書かれており、東小塔とは西小塔とともに神護景雲元年(767年)、称徳天皇発願の百万塔を納めるために建立された。当初この宝物は東小塔の備品だったが、東小塔廃絶の後正倉院に移管されたと考えられている。他にも平安時代に東大寺羂索院の倉庫が朽損し、中の宝物を正倉院に移したと言う記録がある。このように何らかの原因で廃絶した東大寺諸堂の備品も、正倉院に納められ伝承されている。
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