薬理学的特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 06:59 UTC 版)
μ-オピオイド受容体に部分アゴニスト活性とアンタゴニスト活性を、κ-オピオイド受容体に部分アゴニスト活性(Ki=2.5nM,EC50=57nM,Emax=57%)を示す。中枢神経系の神経細胞でこれらの受容体が刺激されると、細胞内でアデニル酸シクラーゼが阻害され、流入側の膜カルシウムチャネルが閉じカリウムチャネルが開く。これに因り、細胞膜電位が過分極となり、上行性疼痛経路の活動電位伝達が抑制される。κ-アゴニスト活性を持つ為、鎮痛剤としての用量では肺動脈圧や心臓の負担を増加させる。また、κ-アゴニスト作用により、治療量や過治療量では不快感を引き起こすので、他のオピオイド系薬剤より濫用の可能性が低いとされている。
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