薬物点眼試験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/10 15:30 UTC 版)
薬物点眼試験の適応と成る疾患にはホルネル症候群、アディー瞳孔などがある。他には動眼神経麻痺と薬物性散瞳(アトロピンなど)の鑑別で0.5%ピロカルピン点眼試験が行われることがある。 ホルネル症候群 点眼試験ではコカイン、チラミンのほか交感神経作動薬としてはフェニレフリン(ネオシネジン)あるいは塩酸ジピベフリンなどを用いる。 点眼薬節後障害、過敏性獲得あり節前障害、過敏性獲得あり中枢障害、過敏性獲得なし判定時間フェニレフリン(1%) 点眼10分ほどで患側の上眼瞼が挙上され眼瞼下垂消失 点眼10分ほどで患側の上眼瞼が挙上され眼瞼下垂消失 眼瞼不変 60分 チラミン(5%) 散瞳反応:減弱消失 散瞳反応:正常 散瞳反応:正常 45分 コカイン(5%) 散瞳反応:消失 散瞳反応:消失 散瞳反応:減弱 90~120分 アディー瞳孔 アディー瞳孔の点眼試験の目的は患眼における低濃度コリン作動薬にたいする過敏性の証明である。古典的には2.5%メコリールが用いられていたが、ピロカルピンが用いられることが多い。0.125%ピロカルピンは1%ピロカルピンを生理食塩水か人工涙液で3段階に二倍希釈して調剤する。0.125%ピロカルピンを両眼に5分間隔で2回点眼し60分後に判定を行う。陽性率は90%と高く有効性が強調されている。
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