薄切を行わない場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/12 15:43 UTC 版)
血液などの細胞懸濁液や微生物の場合は、適当な密度に希釈してスライドグラスに塗布し、必要に応じて染色など(例:ギムザ染色)を施し、プレパラートとすることができる。薄膜状の組織(教材用にはオオカナダモの葉やタマネギの薄皮がよく用いられる)の場合は、柄付き針などでスライドグラス上に展開する。 厚みがあってそのままではプレパラートにできない試料の場合、何らかの手段で十分に薄い標本にする必要がある。その最も簡単な方法は、試料を押し潰すこと(押し潰し法または挫滅法)である。細かい粒子や繊維を構成単位とするものであれば、そっと押し潰して単位を平面に並べる事で、観察が可能になる。教材としてよく使われるタマネギの根端分裂組織の観察ではこの方法が用いられる。組織を軟化させる手段を併用すると効果的であるため、前述のタマネギの例では細胞間の結合を弛めるために希塩酸を用いる。
※この「薄切を行わない場合」の解説は、「プレパラート」の解説の一部です。
「薄切を行わない場合」を含む「プレパラート」の記事については、「プレパラート」の概要を参照ください。
- 薄切を行わない場合のページへのリンク