蕩寇志
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 15:54 UTC 版)
詳細は「zh:荡寇志」を参照 『蕩寇志』は紹興の兪万春(1794年 - 1849年)によって書かれた七十回本の続篇である。完成までに22年を費やし、死に至るまで書き続けた作品となった。全70回。大きな特徴は、いきなり第71回から始まることで、明確に『水滸伝』七十回本の続篇として作成されたことを物語っている。作者の兪万春は百回本・百二十回本は羅貫中による改悪であるとの金聖歎の主張を是認していた。盗賊行為を悪として糾弾する金聖歎の主張をさらに推し進め、梁山泊軍が朝廷から討伐される様を描いた異色の続篇となっており、生き残った36人もすべて八つ裂きの刑(凌遅処死)に処せられる。題名の「蕩寇」とは「賊を平らげる」という意味である。西洋人軍師「バイワルハン」も登場する。兪万春が没した翌年、太平天国の乱が勃発すると、清朝政府が『蕩寇志』を大量に印刷・配布するなど体制側の宣伝として使われ、逆に叛乱軍の太平天国側は版木をすべて廃棄させたという。
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