葉巻型船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/27 21:00 UTC 版)
19世紀半ば、ワイナンズと彼の息子のトーマスは、一般的に「葉巻型船」と呼ばれる軸のような船を設計し建造した。最初の船は1858年に建造され、前代未聞で結果的に技術的に無理があると判明した、船体中央部のカバーに覆われたスクリューを特徴としていた。このスクリューは前後の船体部分それぞれに置かれた蒸気機関によって駆動されていた。この意図は、天候や波の影響をあまり受けずに船を推進できるようにしようというものであった。サイエンティフィック・アメリカン誌においてこの船は長々と議論されたが、何度も実験と改造を繰り返した後、最終的には長年にわたってワイナンズのドックに係留されたままとなった。実際に海を走る試験はついに行われなかった。 南北戦争後、ワイナンズと息子は事業をヨーロッパへ展開し、何隻かの船をイングランドやロシアのサンクトペテルブルクで建造した。これらの船はどれも海での全面的な試運転は行われなかったが、報道によればソレント海峡やイギリス海峡で何度か航海をしている。1880年代までこれらの船はサウサンプトンに係留されていたが、これを真似るものは現れなかった。 トーマス・ワイナンスはロシアにしばらく留まって、ロシア政府と鉄道の建設契約を結んでいる。
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