自画像 (ティントレット)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 自画像 (ティントレット)の意味・解説 

自画像 (ティントレット)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/06 19:00 UTC 版)

『自画像』
フランス語: Autoportrait
英語: Self-Portrait
作者 ティントレット
製作年 1588年ごろ
種類 キャンバス上に油彩
寸法 62.5 cm × 52 cm (24.6 in × 20 in)
所蔵 ルーヴル美術館パリ

自画像』(じがぞう、: Autoportrait: Self-Portrait)は、イタリアルネサンスヴェネツィア派の巨匠ティントレットが1588年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。マザラン枢機卿などに所有された後、オルレアン・コレクションに入ったが、1785年にマリー・アントワネットのためにサン=クルー城英語版といっしょに購入された[1]。現在、パリルーヴル美術館に所蔵されている[1][2]

画家は、この作品をドイツ金細工職人で画商でもあったハンス・ヤコプ・クーニッヒ (Hans Jakob König) のために描いた[1]。クーニッヒはヴェネツィア在中で、芸術家の肖像画コレクションを所有していた[1]

この絵画は、ティントレットの60代末の自画像である[1][2]。ほかにもいくつかもっと若いころの自画像もあるが、真正面から捉えているのは本作だけである[2]。自身を鏡で観察しているように表し、老いというものをまったく隠していない[1]。目蓋は下がっているものの、射るような眼差しは揺るぎない決意、真の天才としての自意識を明らかにしている[1]。画面には何の道具立ても自己顕示的なポーズもなく、画家は闇の中から白髪白髯の顔のみを浮かび上がらせている[2]。肖像画の歴史からみて、画期的な作品といえるであろう[2]。この肖像はまた、贖い主イエス・キリストを表した図像を想起させる[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h Autoportrait”. ルーヴル美術館公式サイト (フランス語). 2023年10月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e NHKルーブル美術館IV ルネサンスの波動 1985年、139頁。

参考文献

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  自画像 (ティントレット)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「自画像 (ティントレット)」の関連用語

自画像 (ティントレット)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



自画像 (ティントレット)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの自画像 (ティントレット) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS