膜内の脂質の移動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/05 08:18 UTC 版)
「流動モザイクモデル」の記事における「膜内の脂質の移動」の解説
1970年代に、個々の脂質分子は脂質膜の各層内を横方向に自由に拡散することが明らかにされた。平均的な脂質分子は1秒で約 2 µmと高速で拡散し、これは大きな細菌の細胞の長さに相当する。また個々の脂質分子が自身の軸に沿って高速で回転していることも観察された。さらにリン脂質分子は、稀にではあるが、一方の層から他方の層へ移動する(フリップフロップ(flip-flop)として知られる)。しかし、フリップフロップはフリッパーゼと呼ばれる酵素によって増強されたものである可能性がある。上述したこれらの過程は、脂質分子と脂質膜内で相互作用するタンパク質の無秩序性に影響し、膜の流動性やシグナル伝達、輸送、機能に影響をもたらしている。
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