腎性尿崩症の原因としての高カルシウム血症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 02:43 UTC 版)
「高カルシウム血症」の記事における「腎性尿崩症の原因としての高カルシウム血症」の解説
高カルシウム血症は悪性腫瘍に合併したり、副甲状腺機能亢進症に合併したりする。症状としては悪心、嘔吐、中枢神経障害などが知られているが、これらの症状からは本疾患を疑うことはほとんどない。ただ、血液検査で計ってみないとわからないことが多い。特に気をつけることは高カルシウム血症は低カリウム血症と同様に腎性尿崩症の原因となることである。これは集合管におけるADH感受性が低下するためと考えられており、全身状態が悪いがん患者などでは、多尿によって容易に腎前性腎不全となり死にいたる。腎不全の原因がカルシウムを測定しなければ不明となってしまう恐ろしい病気である。糖尿病性昏睡では治療中カリウムの補正が足りないと容易に低カリウム血症となり、もともとの病態が脱水であるにも関わらず、腎性尿崩症となり脱水が助長され死にいたることもある。悪性腫瘍の高カルシウム血症と糖尿病の低カリウム血症は腎性尿崩症によって患者を死に至らしめることがある非常に危険な電解質代謝異常である。[要出典]
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