聖歌作曲作品としての金口イオアン聖体礼儀と作曲家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 04:39 UTC 版)
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正教会聖歌は無伴奏声楽が基本原則である。 近世以前の正教会聖歌には作曲家名が付けられていない事が多い。ビザンティン聖歌(ギリシャ正教会の聖歌)・ズナメニ聖歌(ロシア正教会で18世紀以前まで発展した聖歌)・ヴァラーム聖歌(ロシア正教会のカレリア地方の修道院に伝わる聖歌)などはこうした伝統に属する。また、19世紀以降に西欧的和声法を導入した上で確立されたオビホードと呼ばれる聖歌集にも、作曲家名は特に付けられていない。 しかし(17世紀にもウクライナを中心に僅かな事例が存在するが)18世紀以降、ロシア正教会でも作曲家が明らかにされた上での聖歌作曲が盛んに行われていくようになる。19世紀にはロシア正教会の聖歌作曲は隆盛を極め、著名な作曲家の多くが聖歌作曲を手がけた。こうした伝統は、無神論を標榜したボリシェビキによるロシア革命が勃発し、ソ連政府によって正教会が弾圧され、多くの作曲家が国外に亡命するか聖歌作曲を断念せざるを得なくなる20世紀初頭まで続いた。 ソビエト連邦の崩壊後の昨今、旧ソ連およびその衛星国家となっていた地域で再び正教会の聖歌作曲が行われるようになっている。
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