考古学的考証の難しさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 03:04 UTC 版)
「初期のヒト属による火の利用」の記事における「考古学的考証の難しさ」の解説
石器時代のような極めて古い遺跡の発掘作業において、ヒトが火を使っていたかどうかを調べるのは非常に困難である。小規模な火の跡は風雨にさらされるなどして証拠が遺物として残らない場合があるし、一方で、化学反応、火山活動、落雷などによる自然発火・加熱現象があるためである。また、洞窟などは風雨に晒されにくいため、火を使った跡が比較的残りやすいが、古代人が住んだ洞窟は石灰岩など浸食されやすい石でできている場合が多く:89、確実に遺跡が残るとは限らない。 オーストラリアの人類学者レイモンド・ダートは、自身が発見したアウストラロピテクスが300万から200万年前に火を使っていたと信じ、これをアウストラロピテクス・プロメテウス(プロメーテウスは人類に火を伝えたとされるギリシア神話の神)と名付けたが、今では間違いだったと判明している:208。
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