義太夫節における胡弓
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義太夫節は上方で盛んだったためか、三曲の影響を色濃く受けている側面があり、そのひとつが胡弓を使う演奏といえる。特に『壇浦兜軍記』の「阿古屋琴責の段」では、頼朝を仇と狙い姿を消した、悪七兵衛景清の馴染みの傾城、阿古屋が景清の行方を詮議され、琴(箏)、三味線 (地歌三味線)、胡弓を見事に弾いて、その旋律に迷いがないことから、景清の行方を知っているのではないかという疑いを晴らすという場面で、胡弓が用いられることが有名である。この3つの楽器を用いている点も三曲の影響といえる。ちなみに、この演目が歌舞伎で上演される場合は、阿古屋を演ずる女形が3つの楽器を実際に演奏することが通例となっている。そのほかの曲でも『生写朝顔話』など義太夫節では胡弓が用いられる曲は少なくない。
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