緑内障との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/24 06:29 UTC 版)
詳細は「緑内障」を参照 日本眼科学会による『緑内障診療ガイドライン』によると、緑内障は「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患」であり、失明原因の上位を占める疾患である。緑内障は主に原因不明の「原発緑内障」、外傷やステロイド剤等の副作用が原因である「続発性緑内障」、目の組織の発達不足が原因である「先天性緑内障」に分類される。原発緑内障の中でも、隅角の形態によって「原発開放隅角緑内障」と「原発閉塞隅角緑内障」の2種類に大別される。 原発開放隅角緑内障は、隅角の形は正常であるものの、線維柱帯の働きが悪いため、房水の排出量が少なくなるというものである。それにより眼圧が上昇し、結果として視神経障害が発生する。原発閉塞隅角緑内障は、隅角が狭い眼球に発生する。水晶体と虹彩が瞳孔縁に接しているため、房水が前眼房に流入できずに後眼房に滞留する。これにより、虹彩が前眼房側に持ち上げられることで、前眼房の容量が減り、眼圧が上昇するようになる。これが慢性的に発生することで緑内障性の視神経障害が発生する。 交感神経β受容体遮断薬やα2アゴニスト、炭酸脱水酵素阻害薬(英語版)には房水の分泌を抑制する能力があるため、緑内障の治療に用いられる。
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