系統発生学と分類学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 16:17 UTC 版)
保存された配列のセットは、しばしば系統樹を作成するために用いられる。なぜなら、類似した配列を持つ生物種は近縁関係にあると考えられるからである。どのような配列を選択すべきかは、その分類学的研究の視野によって異なる。例えば、最も高度に保存されている16S RNAや他のリボソームの配列は、系統樹の根元に近い部分の関係性を再構築したり、メタゲノム解析において細菌の門を同定する場合などに有用である。ある系統群で保存されている一方でいくつかの変異があるような配列、例えばハウスキーピング遺伝子などは、生物種間の関係性を調べるために用いられる。ITS (internal transcribed spacer) 領域は、保存されたrRNA遺伝子の間のスペーサーとして必要であるが急速な進化を経ており、菌類の分類や急速に進化する細菌の菌株の分類によく用いられる。
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