系統との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 14:45 UTC 版)
この時期は、ほぼ全ての多細胞動物に共通するものである。この後、原腸が陥入すると、そこで止まるもの、反対側に開口して肛門を作るもの、新たに口を作るものなど分類群によってその後の進行が分かれる。ヘッケルはこれらを動物の系統を反映するものと考えた。つまり、動物の共通祖先の形を胞胚のような、等質の細胞が表面に並んだ球であり、そこに鞭毛を持って遊泳していたものと考えたのである。彼はこれにブラステアという名を与えた。 なお、海綿動物の石灰海綿類では胞胚の一端に口が開いて裏返ることが知られる。オオヒゲマワリ(ボルボックス)では娘群体の成長段階でやはり裏返ることが知られており、またヘッケル流の系統論ではこの類が多細胞動物の祖先の型と見なされたことがある。そのため、この共通点は両者の類縁関係を示すものと判断されたこともあった。現在ではこの両者の強い類縁関係は否定されている。
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