糖尿病緊急症の時のインスリンの使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 21:08 UTC 版)
「インスリン製剤」の記事における「糖尿病緊急症の時のインスリンの使用」の解説
糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)や非ケトン性高浸透圧性昏睡(HHS)の場合、インスリンを投与する事がある。生理食塩水で500〜1000mL/hrの輸液を開始し、超速効型を10単位静注する。以後は0.1単位/kg/hrにて点滴静注する。血糖が250〜300 mg/dL、HCO3->18、pH>7.3になるまで続ける。インスリン投与にて低カリウム血症となる為カリウムを補充する必要がある。これはインスリンがカリウムを消費する事と糖尿病性緊急症の時はアシドーシスがあるのでカリウムが高めに測定されるという事の二つの理由で説明できる。乳酸アシドーシスの場合も基本的な対応は同様であり、脱水の是正、高血糖を伴う場合は高血糖の是正を行う。 欠乏物質DKAでの欠乏量HHSでの欠乏量総水分 4〜6L 4〜9L 水分 100mL/kg 100〜200mL/kg Na 7〜10mEq/kg 5〜13mEq/kg Cl 3〜5mEq/kg 5〜15mEq/kg K 3〜5mEq/kg 4〜6mEq/kg PO4 5〜7mmol/kg 3〜7mmol/kg Mg 1〜2mEq/kg 1〜2mEq/kg Ca 1〜2mEq/kg 1〜2mEq/kg
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