第4番 変ホ長調 作品36
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「夜想曲 (フォーレ)」の記事における「第4番 変ホ長調 作品36」の解説
1884年に作曲、翌1885年、アメル社より出版された。初演は不詳。メルシ=アルジャントー夫人に献呈された。 A-B-A'の形を拡大し、A-B-A'-B'-A'-B''-コーダという形式が採られている。冒頭の主題は柔らかく叙情的であり、夜想曲第3番とともにショパンの影響が見られる作品である。その一方で、フォーレ独自の様式も現れており、冒頭主題の4度下降を含む音型は第二期の様式を予想させ、中間部分では、第2番同様にフォーレが子供のころに耳にした鐘の音の思い出が聞かれる。コーダでの、一つの和音上に鳴り響く3度音程や6度音程からなる音型もフォーレ独特のものである。 1893年にフォーレはサン=サーンスとシカゴへの演奏旅行を計画し、サン=サーンスに宛てた手紙で、第5番までの夜想曲の中からこの第4番をサン=サーンスの演奏向けに選んだことを伝えている。しかし、この演奏旅行は実現しなかった。
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