第11章 古ヨーロッパの終焉とステップの台頭
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スレドニー・ストク文化(前4400年~前3300年)はドニエプル=ドネツ文化と同じ地域に現れたが、ヴォルガ川流域からの移住者の影響を示している。スレドニ・ストグ文化は「マリヤ・ギンブタスが主張する印欧のステップ牧畜民を裏付ける考古学的基盤」であり、その時代は「革新的な初期の印欧祖語の方言が、ステップ各地に分散し始めた非常に重要な時代だった」。 前4200年から4100年ごろ、気候変動がし始め、冬の寒さが増した。前4200年から前3900年のあいだに、ドナウ川下流域の多くの遺丘の集落が焼かれて放棄され、ククテニ=トリポリエ文化は防御施設の建設が急増し、東方のドニエプル川流域へ拡大した。 古体印欧祖語の話者であるステップの牧畜民は、およそ前4200年から前4000年にかけて、古ヨーロッパの崩壊に乗じてドナウ川下流域に広がった。アンソニーによると、彼らの言語は「おそらくのちにアナトリア諸語に残されたような古体印欧祖語の方言を含んでいただろう」。アンソニーによると、彼らの子孫は後に(時期は不明だがおそらく前3000年ごろ)アナトリア半島に移住した。アンソニーによると、「スヴォロヴォ=ノヴォダニロフカ複合体」を形成した彼ら牧畜民はおそらく、主にドニエプル川流域のスレドニー・ストク文化(英語版)からやってきたエリート層であった。
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