第1曲 アリア『しりぞけ、もの悲しき影』(Weichet nur, betrübte Schatten)
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ソプラノ・オーボエ・弦楽器・通奏低音、ト長調、4/4拍子 ダカーポの緩急緩3部からなるアリア。両端部は弦楽器の上昇分散和音のオスティナートにオーボエとソプラノの不安定なメロディが乗せられる。春の到来とともに晴れる冬の霧を表現したものといわれる。一方でソプラノの旋律は、甘美ながら伴奏と不協和音で交錯する。これは春から追放される悲しみ…霜と北風を表現したもの。曲が進むにつれ、軋んだ不協和音がほぐれ、調和しながらオーボエの間奏に移る。中間部に入ると、春の女神フローラの到来を告げ、活発なアンダンテに切り替わる。最初の歌唱では伴奏が沈黙するが、反復を繰り返すうちに伴奏が華やいでくる。3回反復する『フローラは花々を運び来る』(Denn sie träget Blummen zu)の歌詞どおり、伴奏が咲き乱れ、ソプラノの旋律も最高音に到達する。
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