第二の発達上の課題:スプリッティングの克服
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/11 08:18 UTC 版)
「オットー・カーンバーグ」の記事における「第二の発達上の課題:スプリッティングの克服」の解説
第二の発達上の課題はスプリッティングの克服だ。第一の発達上の課題が達成された時、人は自己イメージと対象イメージの区別が出来るようになる。しかしながら、これらのイメージは情動的には分離されているに止まる。愛すべき自己のイメージや善き対象のイメージは肯定的情動により纏まっている。憎むべき自己のイメージと悪い苛立たせる対象のイメージは否定的または攻撃的情動により纏まっている。善なるものは悪なるものと区別されている。 この発達上の課題が達成されると、子供が対象を『全体』として見ることが出来るので、子供が対象を善でも悪でもあるものとして理解しうることを意味する。対象を『全体』として見ることの次に、子供は自己を、愛するものと憎むもの、同時に善でも悪でもあるものと見なす必要がある。この第二の発達上の課題に失敗すると、これは境界性人格(対象と自己が善でも悪でもあると見られない、何かが善あるいはそれは悪であり、双方の情動は同一対象に同時に内在し得ない、ことを意味する)をもたらす。
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