科学技術と人類の未来に関する国際フォーラムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 科学技術と人類の未来に関する国際フォーラムの意味・解説 

科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/17 13:59 UTC 版)

STSフォーラム
設立 2004年
種類 非営利団体
法人番号 5010005009881
法的地位 特定非営利活動法人
本部 日本 東京都 千代田区
貢献地域 科学技術 全世界
理事長 小宮山宏
ウェブサイト www.stsforum.org
テンプレートを表示
事務局が入居する山王グランドビル

科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(かがくぎじゅつとじんるいのみらいにかんするこくさいフォーラム、略称:STSフォーラム、英語:Science and Technology in Society forum)とは、NPO法人STSフォーラムの主催する科学技術の国際会議。

テーマを世界に共通する科学技術と社会に関する問題とし、同種の国際会議としては世界最大規模とされる[1]2002年尾身幸次元財務大臣・元科学技術政策担当大臣ダボス会議の科学技術版を目指して発案、2004年から年次総会を国立京都国際会館で開催している。法人としては2006年に特定非営利活動法人STSフォーラムが発足し、各国の要人22名からなる理事会、22の国・地域より名を連ねる71名の評議員と共に活動を開始。2014年には安倍晋三前内閣総理大臣に名誉会長に就任している。また、米国に連携組織としてAA-STS[2](American Associates of the STS forum)がある。

STSフォーラム年次総会は毎年10月の第1日曜日から火曜日の3日間に行われ、120か国・地域、国際機関から約1,500名の世界的な科学者 、政策決定者、企業経営者たちが参加している。年次総会では主に100年から500年先を見通して様々な課題における科学技術の方向性が議論されている。

STSフォーラムの理事会及び評議会は例年1月にワシントンD.C.および例年5月に欧州でも行い、年次総会の議長や登壇者候補についても議論される。

2021年3月からは小宮山宏が理事長に就任した。

活動

STSフォーラム年次総会

STSフォーラム年次総会は、毎年10月第1日曜日から3日間、国立京都国際会館(京都府京都市左京区宝ヶ池)にて開催される。プログラムはテーマごとに10のプレナリーセッションと24の分科会で構成されている。また、併せてサイドミーティング10会合も開催される。例年、約120カ国・地域から、ノーベル賞受賞者や首相や大臣を含む政府関係者、企業経営者(CEO)など産学官のトップリーダーたちが集う。一般公開されておらず、完全招待制である。会議はチャタムハウスルールによって進行される。

会場となる国立京都国際会館

各セッションでは、それぞれの分野を代表する登壇者による講演(各5分、英語)と質疑応答があり、参加者を交えた活発な議論が行われる。

その他、ネットワーキングプラザ(前夜祭)、オフィシャルディナー(初日)やレセプション(2日目)、フェアウェルランチ(最終日)など、産官学の垣根や国境を越えた世界的なネットワークを構築できる機会も設けられている。

STSフォーラム年次総会では、過去に皇太子徳仁親王または皇太子妃雅子も臨席している。皇太子徳仁親王は第2回年次総会(2005)、第5回年次総会(2008)、第8回年次総会(2011)、第11回年次総会(2014)に参加し、開会式または閉会式で挨拶した。第14回年次総会(2017)には、皇太子徳仁親王だけでなく皇太子妃雅子も臨席した。

サイドイミーティング
皇太子徳仁親王 (Emperor Naruhito)

STSフォーラム年次総会期間中に、サイドミーティング10会合を開催している。

  • 科学技術大臣会合 (The Science and Technology Ministers' Roundtable)
  • ファンディング機関長会合 (Funding Agency Presidents' Meeting)
  • 工学アカデミー会合 (Academy of Engineering Presidents' Meeting)
  • 科学アカデミー会合 (The Academy of Science Presidents’ Meeting)
  • 大学学長会議 (University Presidents' Meeting)
  • 研究機関長会議 (Global Summit of Research Institute Leaders)
  • CEOランチミーティング (CEO Lunch Meeting)
  • CTOミーティング (CTO Meeting)
  • 民間財団長会議 (Heads of Private Foundations Meeting)
  • 気候変動に関する地域的対応 (Regional Action on Climate Change; RACC)
ヤング・リーダーズ・プログラム

ヤング・リーダーズ・プログラム(Young Leaders' Program: Dialogue between Young Leaders and Nobel Laureates)では、世界各国の学術機関・企業から推薦を受けた40歳以下の若手ヤングリーダーを招待し、ノーベル賞受賞者との対話や、ネットワーキングが行われている。本プログラムはSTSフォーラム年次総会中に開催され、例年、約20名のノーベル賞受賞者と約130名の若手ヤングリーダーが参加している。

世界各地でのアウトリーチプログラム(ワークショップ)

世界各地でワークショップを開催し、STSフォーラム年次総会の事前説明やネットワーキングの場を提供することを目的としている。政府関係者や研究機関、企業などから代表者を招待し、毎年5~6回、世界各地で開催している。

  • ニューヨークAA-STSワークショップ
  • インドワークショップ
  • ロシアワークショップ
  • ASEANワークショップ
  • ラテンアメリカワークショップ
  • EUワークショップ

過去の参加者

政官界
安倍晋三前首相
アンソニー・ファウチ博士 (Anthony S. Fauci, M.D., NIAID Director)
カレン・アンドリュース豪州産業・科学技術大臣 (The Hon Karen Andrews MP, Assistant Minister for Vocational Education and Skills)
経済界
山中伸弥教授 (Prof. Shinya Yamanaka)
学術界
アルカジー・ドヴォルコービッチ元ロシア副首相 (Mr. Arkady Dvorkovich)
アーロン・チカノーバー教授; 2004年ノーベル賞受賞者 (Prof. Aaron Ciechanover)
国際機関・メディア

参考文献

脚注

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム」の関連用語

科学技術と人類の未来に関する国際フォーラムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



科学技術と人類の未来に関する国際フォーラムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS