磁器の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/10 20:19 UTC 版)
ヨーロッパでは磁器製のカップが輸入されるようになるまで、王侯貴族は薄く平たいポリンジャーという銀器をハーブティーや飲み薬の服用に用いていた。銀製のポリンジャーは戦争があると資金にするため供出されたり、溶かされて新しい銀器に作り替えられたため当時のものはあまり現存していない。 17世紀には伊万里焼の器が平戸からモカ港を経由してヨーロッパに大量に輸出された。平戸商館日記によると1659年には伊万里製のカップ5万客が輸出されている。 当初、ヨーロッパに輸出されるカップには把手がなかったが、これは中国圏の紅茶の飲用のスタイルを受け継いだためといわれている。しかし、イギリスの王侯貴族はカップから直接飲むことを下品と考え、オランダ東インド会社に依頼してカップとソーサーで一客とするカップが作られ、ソーサーに移してから飲まれるようになった。
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