確率調和級数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 09:58 UTC 版)
アルバータ大学のバイロン・シュムランド (Byron Schmuland) は確率調和級数 (random harmonic series) ∑ n = 1 ∞ s n n {\displaystyle \sum _{n=1}^{\infty }{\frac {s_{n}}{n}}} の性質について研究した。分子の sn は ±1 の値をそれぞれ 1/2 の等確率でとる独立同分布確率変数列である。この確率変数の和がほとんど確実に収束することは、コルモゴロフの三級数定理などを利用して示せる。シュムランドは、その極限がいくつかの興味深い性質を持った確率変数となることを示した。特に、その確率変数の確率密度関数 ±2 における値は 0.124 999 999 999 999 999 999 999 999 999 999 999 999 999 764… で、これは 1/8(=0.125) よりも 10−42 ほど小さい。シュムランドの論文には、この確率が 1/8 に近いが一致するわけではないことの説明が示されている。この確率の厳密な値は 1 π ∫ 0 ∞ cos ( 2 x ) ∏ n = 1 ∞ cos ( x n ) d x {\displaystyle {\frac {1}{\pi }}\int _{0}^{\infty }\cos(2x)\prod _{n=1}^{\infty }\cos {\Bigl (}{\frac {x}{n}}{\Bigr )}dx} で与えられる。
※この「確率調和級数」の解説は、「調和級数」の解説の一部です。
「確率調和級数」を含む「調和級数」の記事については、「調和級数」の概要を参照ください。
- 確率調和級数のページへのリンク