確率論において
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/23 08:07 UTC 版)
確率論におけるメリン変換は、確率変数の積の分布の研究によく用いられる。X を確率変数とし、X+ = max{X,0} をその正の部分、X − = max{−X,0} をその負の部分としたとき、X のメリン変換は M X ( s ) = ∫ 0 ∞ x s d F X + ( x ) + γ ∫ 0 ∞ x s d F X − ( x ) , {\displaystyle {\mathcal {M}}_{X}(s)=\int _{0}^{\infty }x^{s}dF_{X^{+}}(x)+\gamma \int _{0}^{\infty }x^{s}dF_{X^{-}}(x),} として定義される。ここで γ は、γ2 = 1 を満たすもの(formal indeterminate)である。この変換は、複素帯領域 D = {s: a ≤ Re(s) ≤ b}(ただしa ≤ 0 ≤ b)内のすべての s に対して存在する。 確率変数 X のメリン変換 M X ( i t ) {\displaystyle \scriptstyle {\mathcal {M}}_{X}(it)} は、その分布関数 FX を一意に定める。確率論におけるメリン変換が持つ重要な性質として、次が挙げられる: X および Y を二つの独立な確率変数としたとき、それらの積のメリン変換は、それぞれのメリン変換の積と等しい。すなわち、 M X Y ( s ) = M X ( s ) M Y ( s ) {\displaystyle {\mathcal {M}}_{XY}(s)={\mathcal {M}}_{X}(s){\mathcal {M}}_{Y}(s)} が成立する。
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