確実収束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:46 UTC 版)
ある確率空間上定義される列あるいは確率変数 (Xn)(すなわち、確率過程)が X へ確実収束 (sure convergence) あるいは各点収束するとは、 lim n → ∞ X n ( ω ) = X ( ω ) , ∀ ω ∈ Ω {\displaystyle \lim _{n\rightarrow \infty }X_{n}(\omega )=X(\omega ),\,\,\forall \omega \in \Omega } が成り立つことである。ここで Ω は、確率変数が定義される確率空間に含まれる標本空間である。 これは、関数列の各点収束の概念を確率変数の列へと拡張したものである(確率変数はそれ自身が関数であることに注意されたい)。 { ω ∈ Ω | lim n → ∞ X n ( ω ) = X ( ω ) } = Ω . {\displaystyle {\big \{}\omega \in \Omega \,|\,\lim _{n\to \infty }X_{n}(\omega )=X(\omega ){\big \}}=\Omega .} 確率変数の確実収束は、上述の他の全ての収束を意味する。しかし、概収束の代わりに確実収束を用いることのメリットは確率論においてはあまり無い。それら2つの収束の違いは、確率 0 の集合に関する点のみに存在する。このことが、確実収束の概念が滅多に用いられることの無い理由である。
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