確率論における証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:52 UTC 版)
「マルコフの不等式」の記事における「確率論における証明」の解説
測度空間が確率空間である場合は証明が単純でわかりやすいので、この場合の証明をまず別に示そう。 任意の事象 E に対して、IE を E の特性確率変数、つまり E が起きるならば IE = 1 、そうでないならば = 0 であるとする。すると、事象 X ≥ a が起きるならば I(X ≥ a) = 1 であり、X < a ならば I(X ≥ a) = 0 である。そこで a I ( | X | ≥ a ) ≤ | X | {\displaystyle aI_{(|X|\geq a)}\leq |X|\,} ゆえに E ( a I ( | X | ≥ a ) ) ≤ E ( | X | ) {\displaystyle \operatorname {E} (aI_{(|X|\geq a)})\leq \operatorname {E} (|X|)\,} ここでこの不等式の左辺は a E ( I ( | X | ≥ a ) ) = a Pr ( | X | ≥ a ) {\displaystyle a\operatorname {E} (I_{(|X|\geq a)})=a\Pr(|X|\geq a)\,} と同じであることがわかる。従って a Pr ( | X | ≥ a ) ≤ E ( | X | ) {\displaystyle a\Pr(|X|\geq a)\leq \operatorname {E} (|X|)\,} となり、 a > 0 だから、両辺を a で割ればよい。
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