硫酸第一鉄アンモニウムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > 硫酸第一鉄アンモニウムの意味・解説 

硫酸アンモニウム鉄(II)

(硫酸第一鉄アンモニウム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/26 08:49 UTC 版)

硫酸アンモニウム鉄(II)
モール塩
硫酸アンモニウム鉄(II)の球棒モデル
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.030.125
EC番号
  • 233-151-8
PubChem CID
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質
Fe(SO4)(NH4)2(SO4)
(無水物)
Fe(SO4)(NH4)2(SO4)·6H2O
(六水和物)
モル質量 284.05 g mol−1 (無水物)
392.14 g mol−1 (六水和物)
外観 青緑色の固体
密度 1.86 g/cm3
融点 100 - 110 °C (212 - 230 °F; 373 - 383 K)
269 g/L (六水和物)
危険性
GHS表示:
Warning
H315, H319, H335
P261, P264, P271, P280, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P332+P313, P337+P313, P362, P403+P233, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 2: Intense or continued but not chronic exposure could cause temporary incapacitation or possible residual injury. E.g. chloroformFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
2
0
0
安全データシート (SDS) Fisher MSDS
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
 verify (what is  N ?)

硫酸アンモニウム鉄(II)(りゅうさんアンモニウムてつに、ammonium iron(II) sulfate)またはモール塩(モールえん、Mohr's Salt)は化学式 (NH4)2Fe(SO4)2·6H2O で表される無機化合物である。Fe2+ と NH4+ の2種類のカチオンを含み、硫酸鉄(II)硫酸アンモニウム複塩である。研究室において頻繁に用いられる試薬である。ほかの硫酸鉄塩と同じく、水に溶けてアクア錯体英語版 [Fe(H2O)6]2+ をつくる。これは水分子が正八面体方向に鉄原子に配位した構造を持つ[1]

用途

他の硫酸鉄(II)の塩に比べて、硫酸アンモニウム鉄(II)は鉄(III)に酸化されにくいので、分析化学において滴定によく用いられる。溶液中での鉄(II)イオンの酸化のされやすさは pH に強く依存していて、pH が高いほど酸化されやすい。モール塩の水溶液においては、アンモニウムイオンが溶液をわずかに酸性にするので、酸化プロセスが起こりにくい[1]

モール塩の名はドイツ人化学者であるカール・フリードリヒ・モールにちなんでいる。19世紀、彼は滴定に関する多くの重要な方法論を発展させた。

脚注

  1. ^ a b Greenwood, Norman N. [英語版]; Earnshaw, Alan (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). Butterworth-Heinemann. p. [要ページ番号]. doi:10.1016/C2009-0-30414-6. ISBN 978-0-08-037941-8.

参考文献

  • 分析化学ii[要文献特定詳細情報]

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、モール塩に関するカテゴリがあります。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「硫酸第一鉄アンモニウム」の関連用語

硫酸第一鉄アンモニウムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



硫酸第一鉄アンモニウムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの硫酸アンモニウム鉄(II) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS