しょうさんせい‐ちっそ〔セウサンセイ‐〕【硝酸性窒素】
硝酸性窒素
主要な肥料成分である窒素の存在形態の一つで、硝酸イオン(NO3-)の形で存在する窒素をいう。土壌中では、アンモニア性窒素(NH4+)は土壌粒子に吸着されるため移動しにくいが、硝酸性窒素は移動性が大きく土壌中を下降する水によって溶脱されやすい。化学肥料や家畜ふん尿等を多量に施用した場合、土壌中で多量の硝酸が生成し、溶脱して地下水汚染の原因となる。硝酸性窒素を多量に含む水を摂取すると、血液の酸素運搬能力が低下するメトヘモグロビン血症を引き起こす場合がある。硝酸態窒素
(硝酸性窒素 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/03 00:49 UTC 版)
硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ、nitrate nitrogen)とは、硝酸イオンのように酸化窒素の形で存在する窒素のことである。通常は の形の硝酸イオンに金属が結合した硝酸塩の形で存在しているが、このうち N の部分だけをとって硝酸態窒素という。また硝酸態窒素は通常、窒素化合物の酸化によって生じる最終生成物である。
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- 1 硝酸態窒素とは
- 2 硝酸態窒素の概要
- 3 関連項目
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