発見と統計的有意性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/18 01:51 UTC 版)
「WMAPコールドスポット」の記事における「発見と統計的有意性」の解説
WMAPにより記録された最初の年(2001年)のデータの中から、エリダヌス座 のある領域が他の領域より温度が低いことが発見された。 引き続いてWMAPにより3年以上に渡り収集されたデータを用いて、そのように巨大で冷たい領域が原初の温度ゆらぎのみを原因として出現する統計的な有意性が推定された。ガウス確率場を用いたシミュレーションでは、この程度の偏差が見出される確率は1.85%であることが判明した 。つまり、初期条件(原初の温度ゆらぎ)を除いてわれわれの宇宙と全く同じコピーが10000個存在したとすると、そのうちの185個の宇宙の中ではコールドスポットのような現象が観測されるということである。従って、コールドスポットが宇宙のインフレーション中の量子ゆらぎによる標準的なメカニズムで生成される可能性はかなり低いように見えるが、不可能ではないことになる。
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