甲状腺の腫瘍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 06:47 UTC 版)
約1cm以下の乳頭癌(微小乳頭癌)を除き細胞診で悪性の所見が得られれば原則は手術である。健康診断や人間ドックでは約13%の被験者で甲状腺結節が偶発的に発見される。このなかで悪性腫瘍である確率は3%程度である。長経が5mm以下ならば仮に悪性腫瘍であっても臨床的に問題にならないことがおおいため細胞診を行わず経過観察することもある。あくまで目安であるが5mmから10mmの範囲では超音波所見で悪性が疑われた場合は細胞診を良性が疑われた場合は経過観察になることが多い。11mmから20mmでは嚢胞成分のみならば経過観察、充実成分があれば細胞診を行う。21mm以上ならば細胞診を行う。 詳細は「甲状腺癌」を参照 甲状腺分化癌 甲状腺分化癌は乳頭癌と濾胞癌に分かれ、90 - 95%が乳頭癌である。 甲状腺髄様癌 髄様癌はC細胞(傍濾胞細胞)に由来する腫瘍である。MEN2であるかどうかが治療方針の決定では重要である。 甲状腺未分化癌 甲状腺未分化癌は人類に発生する悪性腫瘍のなかで最も進行がはやい。3年生存率は5%である。全甲状腺癌の1 - 2%を占める。甲状腺分化癌を合併することが多く、分化癌が未分化転化することで発生すると考えられている。
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