せいたい‐べん【生体弁】
生体弁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/25 05:08 UTC 版)
生体弁は移植に適するように化学的な処理を施された、ブタに代表される動物の心臓弁である。1968年にブタ大動脈弁が開発され、1971年より商業ベースでの生産が始まった。ブタの心臓は最もヒトの心臓に似ており、解剖学的な適性がある。もう一つの生体弁は弁状に整形した生体組織を金属の枠に縫い付けたものである。この生体組織には典型的にはウシ、またはウマの心膜が用いられる。心膜は非常に強度が高いため、心臓弁の用途に適している。 機械弁と比較した生体弁の最大の利点は、長期にわたってワーファリン (血液の抗凝固剤) を服用する必要が無いことである。その他心房細動や高血圧、心機能低下などがなければ術後の内服薬も少なく、通院も年1~2回程度で済み、術後のQOLは非常に良好である。一方耐久性の点では機械弁に劣り、若年者に埋め込んだ場合は長年の間には再手術が必要となる。
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