生い立ち、イオールコスの王へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 13:34 UTC 版)
「ペリアース」の記事における「生い立ち、イオールコスの王へ」の解説
サルモーネウスとアルキディケーの娘テューローは母を早く亡くし、サルモーネウスの後妻となったシデーローに虐待を受けた。テューローは河神エニーペウスに恋し、いつもエニーペウス川のそばで悲嘆の心を訴えていた。これを見たポセイドーンはエニーペウスに化けてテューローと交わり、やがてテューローは密かに双子を産んだが、シデーローに見つかることを恐れてこれを捨てた。テューローは内部をくり抜いた木の箱に赤子を入れて川に流したという。 双子の赤ん坊は、馬飼いたちに拾われ、養育された。その際、馬のひづめが赤ん坊のひとりに当たって顔に痣(ペリオン)ができた。馬飼いは痣のついた方をペリアース、もうひとりをネーレウスと名付けた。二人の兄弟は成人すると、母親が虐待されたことを知り、シデーローを襲った。シデーローはヘーラーの神域に逃れたが、ペリアースはヘーラーの祭壇の上で彼女を斬り殺した。これ以降もペリアースはヘーラーをないがしろにした。 テューローは、サルモーネウスの兄弟でイオールコスの王クレーテウスの妻となり、アイソーン、アミュターオーン、ペレースを生んだ。ペリアースとネーレウスはクレーテウスの養子に迎えられた。クレーテウスが死ぬと、ペリアースはネーレウスを追放してイオールコスの王座を継いだ。このとき、クレーテウスの実子アイソーンを捕らえて妻子ともに監禁したともいう。追放されたネーレウスはメッセーネーに来てピュロスを建設した。
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