わり‐な・い【▽理無い】
読み方:わりない
[形][文]わりな・し[ク]《「割り無い」で、理性や道理では計り知れない意》
1 理屈や分別を超えて親しい。非常に親密である。多く、男女関係についていう。「いつしか—・い仲になる」
「心をぞ—・きものと思ひぬる見るものからや恋しかるべき」〈古今・恋四〉
「扇をさし出でて制するに、聞きも入れねば、—・きに」〈枕・二二二〉
「この人の思ふらむことさへ、死ぬばかり—・きに」〈源・帚木〉
「—・く夜更けて泊まりたりとも、さらに湯漬けをだに食はせじ」〈枕・一九六〉
「—・くして此(か)く隠れて命を存することは有難し」〈今昔・二九・三七〉
「眉目形(みめかたち)、心ざま、優に—・き者で候とて」〈平家・一〇〉
9 何ともいじらしい。けなげである。
[派生] わりなさ[名]
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