熱的ド・ブロイ波長
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/11 08:51 UTC 版)
統計力学において、熱的ド・ブロイ波長(ねつてきド・ブロイはちょう、英: thermal de Broglie wavelength)、または熱的波長(英: thermal wavelength)とは、ある温度における粒子の量子力学的な広がりの度合いを表す特性長[1][2]。対象とする系が古典統計力学で扱えるか、または量子統計力学の適用が必要かを示す指標となる。粒子の質量が軽く、温度が低温であるほど、熱的ド・ブロイ波長は広がり、量子力学的性質が顕著となる。熱的ド・ブロイ波長が粒子間の平均距離に近づくと、系を古典統計力学で扱うことはできず、量子統計力学の適用が必要となる。ボース気体では、熱的ド・ブロイ波長が平均粒子間距離に近づく極低温まで冷却していくと、各粒子の波動関数が重なり始め、ボース=アインシュタイン凝縮と呼ばれる量子的な相転移現象が生じる。
注釈
出典
- 1 熱的ド・ブロイ波長とは
- 2 熱的ド・ブロイ波長の概要
- 3 ボース=アインシュタイン凝縮
- 4 脚注
- 熱的ド・ブロイ波長のページへのリンク