無限次元への一般化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/09 20:09 UTC 版)
「角谷の不動点定理」の記事における「無限次元への一般化」の解説
角谷の不動点定理は、アービング・グリックスバーグとキー・ファン(英語版)によって無限次元の局所凸位相ベクトル空間へ拡張された。この場合における定理を説明するために、次の定義が必要となる: 上半連続性 集合値函数 φ: X→2Y が上半連続(英語版)であるとは、すべての開集合 W ⊂ Y に対して、集合 {x| φ(x) ⊂ W} が X において開であることをいう。 角谷写像 X と Y は位相ベクトル空間とし、φ: X→2Y は集合値函数とする。Y が凸であるとき、φ が角谷写像(Kakutani map)であるとは、すべての x ∈ X に対してそれが上半連続で φ(x) が空でなく、コンパクトかつ凸であることをいう。 S をある局所凸位相ベクトル空間の空でないコンパクト凸部分集合とする。φ: S→2S を角谷写像とすると、φ は不動点を持つ。 単価函数に対する対応する結果は、チコノフの不動点定理である。 函数の定義される空間が、局所凸のみならずハウスドルフであるなら、この定理の主張はユークリッド空間における場合と同様のものとなる: S を、局所凸ハウスドルフ空間の空でないコンパクト凸部分集合とする。φ: S→2S が S 上の集合値函数で、すべての x ∈ S に対して φ(x) が空でない凸集合であるなら、φ の不動点の集合は空でなく、コンパクトである。
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